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どこでも設置可能!業務用スポットクーラーの特徴について

夏場の暑さ対策は必須と言えますが、エアコンは設置可能な場所が限られています。設置が困難な場所としては、大規模な工場や学校の体育館が挙げられるでしょう。そのような場合に役立つのが「業務用スポットクーラー」です。そこで、この記事では業務用スポットクーラーに注目し、その概要やメリット、選び方のポイントなどについて詳しく解説します。

1.業務用スポットクーラーってどういうもの?

「業務用スポットクーラー」とは、移動できるエアコンのようなものです。別名として「スポットエアコン」「冷風機」と呼ばれることもあります。ただ、この2つの排熱処理方法は違うものです。エアコンは室内機と室外機が必要ですが、スポットクーラーはそれらが一体型になっています。しかも、冷風と同時に温風まで出してしまうため、部屋全体をエアコンのように冷やしたい場合には向いていないときもあるでしょう。つまり、ピンポイントで狙った場所に冷風を送りたいときに便利なのがスポットクーラーです。そういった意味では扇風機にも似ています。

2.設置作業不要!スポットクーラーのメリットとは

スポットクーラーは「移動が簡単」「高い冷却効果」といったメリットがあります。こちらでは、スポットクーラーの3つのメリットについて詳しく見てみましょう。

2-1.設置作業が必要ない

スポットクーラー最大のメリットといえば、設置工事が必要なクーラーなどの冷房器具と違い、工事が不要な点でしょう。必要なものはスポットクーラー本体とダクトで、使用するときに電源コードを差し込むだけです。200V電源方式のスポットクーラーの場合、プラグやコードが付属していないものがあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

2-2.簡単に移動できる

多くのスポットクーラーにはどこにでも移動ができるようにキャスターが付いています。そのため、臨機応変に移動することも可能です。たとえば、来客があって自室から客間に移動させたり、女性・高齢者が移動させたりする場合にも簡単にできます。ただ、スポットクーラーは重量が50kg前後あるため、段差や違う階を移動する場合には苦労することも少なくありません。段差を移動する際には落としてケガなどをしないように、十分注意をしましょう。

2-3.ピンポイントでしっかり冷やせる

ピンポイントで空間を冷やすことに関してエアコンより優れているスポットクーラーは、人がいる場所の近くに設置することでより高い冷却効果を得ることができます。エアコンで大規模な工場や体育館を冷やすには莫大な電気代がかかりますが、スポットクーラーであれば必要な部分を集中的に冷やし、費用を抑えることができる点が良いところです。吹き出し口が首振りタイプになっているものを選べば、広範囲の冷却も可能になります。開け放たれた空間での効果が薄くなりがちなエアコンと比較すると、スポットクーラーは強風を送ることもできるので効果を発揮しやすいです。

3.業務用スポットクーラーを選ぶときのポイントとは

スポットクーラーは各製品によって特徴があるため、何を選んでも良いというわけではありません。自分が求めている用途に合ったものを選ぶ必要があります。そこで、用途に合ったスポットクーラーを選択するためのポイントについて紹介します。

3-1.冷房能力

スポットクーラーを選ぶ際に注目すべきポイントのひとつは「冷房能力」です。冷房能力の高さは「kw(キロワット)」で表示されていることが多く、数字が大きいほど冷房能力も高いと言えます。一般的に、家庭用のスポットクーラーは0.7~2.0kW、業務用は2.5kW以上ある製品が多いです。もし、職場など広い場所で人が涼む目的で使用するのであれば、2.2~2.5kW以上の冷房能力があるスポットクーラーが必要になります。

具体的には、3.6kwの冷房能力があれば12畳、5.2kwあれば16畳程度の広さを十分に冷やすことが可能です。ただ、複数のパソコンが使用されているオフィスや大量の機材が設置されている現場など、環境によって熱負荷が違うため、冷却効果は一定ではありません。

3-2.サイズ

業務用としてスポットクーラーを使用するのであれば、中~大型タイプのものが必要になります。小型タイプもありますが、冷却できる広さが2~6畳程度なのでパワー不足です。特に、空調設備がない建設現場や大きなイベント会場などは超大型スポットクーラーを利用するほうが良いでしょう。また、重さもチェックしておくほうが無難です。家庭用であれば10kg程度のものもありますが、業務用はサイズが大きく、重さも40~50kgあるものも珍しくありません。設置場所の確保や使用しないときの収納場所についても検討しておく必要があります。

3-3.吹き出し口の数

スポットクーラーは吹き出し口から冷風を出すものであり、その数が多いほど冷却範囲が広がります。ただ、吹き出し口の数が多いものほど高額なため、人気があるのは1つ口タイプです。しかし、複数人を同時に涼しくするためには「吹き出し口が2つ以上ある」「首振り機能がある」といったものを選ぶほうが効果的でしょう。たとえば、工場のような場所ではスポットクーラーを複数機設置できるスペースがなく、作業員も大勢いるケースが多いです。そのような場合に、吹き出し口が2つ以上あれば、広範囲を一度に冷却しやすいので有効と言えます。

3-4.ノンドレンタイプ

冷房や除湿運転をしたときに吸い込んだ空気は熱交換で冷やされ、結露で水分が発生します。この水分がドレン水です。スポットクーラーはドレン水を一定量まで貯めることができるものの、定期的に排水しなければなりません。ノンドレンタイプであれば排気用のダクトからドレン水も同時に排出できるので自分で行う必要がなく、手間もかからないのがメリットです。長時間連続で使用する場合は、ノンドレンタイプが便利でしょう。ただ、ダクトで排水もするということはカビも発生しやすい状態なので、こまめに手入れをする必要があります。

3-5.付加機能

スポットクーラーを選ぶ際には冷却機能以外の付加機能についてもチェックしましょう。たとえば、スポットクーラーのなかには暖房機能を備えているものもあるため、1台で冷暖房できるものが欲しい場合にはそういったものを選ぶのもおすすめです。ただ、暖房機能がある分、値段は高くなることや冷却機能のみの製品に比べ、販売されている数が少ない点がネックになります。

また、スポットクーラーを設置する場所によっては湿度が高いケースもあるので、そのような場合は除湿機能があるタイプも有効です。高湿度な場所ではストレスもかかりやすいですが、除湿機能があれば快適に作業することができます。特に、肌がべたつくなど不快な気分になりやすい梅雨時期や蒸し暑い日には役立つでしょう。

4.目安はいくら?スポットクーラーの電気代

スポットクーラーを使用した際の電気代が気になる人もいるのではないでしょうか。スポットクーラーの電気代の計算には「消費電力」「電気代の単価」の情報が必要です。消費電力はカタログもしくは説明書を見れば記載されています。電気代の単価は契約している電力会社のプランによって違うため、検針票を確認するか直接電力会社に問い合わせるほうが確実です。

確認をしたうえで「消費電力(kWh)×電気代単価(円/kWh)」で計算すると、1時間あたりの電気代がわかります。ただ、消費電力がW(ワット)で表示されているケースもあるので、そのような場合には「消費電力(W)÷1000×電気代単価(円/kWh)」で計算しましょう。1カ月の電気代の目安は「1時間あたりの電気代×1日あたりの使用時間×使用日数」でわかります。ちなみに、スポットクーラーの電気代の目安は1カ月あたり3~4000円程度となっており、消費電力が低いモデルであれば月2000円程度に抑えることも可能です。

5.スポットクーラーはレンタルもおすすめ!その理由とは

スポットクーラーを使用するのが夏など限定した季節だけであれば、購入するのではなく、レンタルを選ぶのも選択肢のひとつです。ここでは、スポットクーラーのレンタルをおすすめする理由について解説します。

5-1.修理費やメンテナンスなどが不要

スポットクーラーは長時間稼働することも多く、使っているうちに故障などのトラブルが発生する場合があります。購入品の場合、故障する度に修理費がかかってしまいますが、レンタルであれば故障時もレンタルショップが対応してくれるので費用がかかりません。ただ、故意に壊してしまった場合は修理費が発生する可能性が高いので注意しましょう。

スポットクーラーは、使用後にドレンタンク内部の水を捨てたうえで内部を乾燥させたり、フィルターや本体、コードの汚れをとったりするなど、やらなければならないこともさまざまあります。再び使用する際には、あらかじめ送風運転をして機械内部を乾燥させなければなりません。カビの発生や汚れの付着を防止するために、スポットクーラーをすっぽりと被せることができる程度の大きさがあるカバーも必要になります。レンタルの場合、こういった手入れを自分で行わなくても良いのがメリットです。

また、業務用クーラーは大型サイズなものが多いので、収納するときにはスペースをとってしまいます。レンタルのスポットクーラーであれば、使用後はそのままレンタルショップに返却するため、使用しない時期の収納場所を用意する必要がありません。収納スペースでスポットクーラー本体やダクトなどにカビが発生しないように工夫をする必要もないため、手間がかからないのも良いところでしょう。

5-2.エアコン故障時の急場しのぎに便利

職場でエアコンが故障してしまうと、暑さなどで作業効率ダウンにつながりやすいです。状況にもよりますが、真夏であれば室内・室外ともに熱中症の危険性も出てくるため、できるだけ早く冷却するための対策をしなければなりません。しかし、エアコンを頻繁に使用する時期、たとえば梅雨~夏にかけての時期はエアコンの故障による修理依頼も多く、即日修理をしてもらうのが難しい場合も少なくありません。そのようなときでもスポットクーラーをレンタルすれば、設置工事も不要なのですぐに対応できます。エアコンを新たに設置する場合は1~2時間かかりますが、スポットクーラーの設置はわずか5~10分程度です。

もし、エアコンを使用しているのが夏場だけなのであれば、スポットクーラーのレンタルを使用するほうがコストダウンになります。電気代だけで見ても、エアコンの場合は使用する場所の広さや時間によっては月数万円、スポットクーラーであれば月3~4000円程度です。スポットクーラー本体を購入する場合も数万~10万円ほど必要になります。しかし、レンタルであれば、機種にもよりますが、1カ月あたり2~4万円程度で済みます。故障後にエアコンを新しく購入・設置したり、修理したりする費用が高いと感じるのであれば、スポットクーラーをレンタルすることを検討するのも良いでしょう。

6.スポットクーラー利用時の注意点

スポットクーラーを屋外で使用する場合は問題ありませんが、屋内の閉め切った空間で使用する場合は室温が上がってしまうので注意しなければなりません。これはスポットクーラーから排気する際、室内に放出しなければならないことが原因です。これを防ぐためには、延長用の排気ダクトを利用して、冷却場所から離れた場所で排気させる必要があります。それが難しい場合は、冷却したいスペースのみ冷やすことができれば良いと割り切って使用する覚悟が必要です。費用が高くなってしまいますが、排熱を気にせずに済む、気化熱を利用したスポットクーラーを選択するのもひとつの方法になります。

また、ノンドレンタイプ以外のスポットクーラーの場合、自分で定期的な排水が必要です。スポットクーラーには必ず一定量貯水可能なタンクが付いているため、できるだけタンクの容量が大きなものを選ぶほうが排水の手間を減らすことができます。作業をする合間に排水もしなければならないというのはストレスになる可能性もあるでしょう。それを避けるためにも、排水関連の機能は購入・レンタル前に必ず確認をしておくべきポイントです。

ほかにも、スポットクーラーを静けさが必要な場所で使用するのは向いていません。これは、スポットクーラーがエアコンでいう室外機と室内機を一体型にしたという構造上、コンプレッサーの作動音が大きくなりやすいからです。エアコンも暑さによってコンプレッサーの作動音が大きくなる場合がありますが、スポットクーラーは常にそれが室内で響いている状態になります。レンタル・購入前に、可能であれば実際に使用している様子を見せてもらうのもおすすめです。

レンタルも可能!夏はスポットクーラーでクールダウン

スポットクーラーはキャスターが付いているので簡単に移動させることが可能で、設置場所を選びません。そのため、室内だけではなく、室外でも涼しく過ごすことができる環境づくりができます。夏だけ使う場合には、コストを節約するためにレンタルを利用するのもおすすめです。エアコン故障時にもすぐに対応できるというメリットもあるため、暑さ対策で困った際にはスポットクーラーの利用をするのも良いでしょう。

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